日本国術会議とは正体不明な国内の優秀な学者の集いというイメージがありました。
しかし、今のイメージは、菅総理による6名の任命の見送りによって脚光が当たって優秀な学者による研究の努力の場から、やたら権利を主張する学者の集いと思われがちではないでしょうか。
まだまだ日本学術会議とは何なのかをわかりやすく理解出来る報道はありません。
最もシンプルに理解するとすれば、日本学術会議の公式サイトから、そのあり方を熟読すれば最も理解出来るでしょう。
ですが、日本学術会議の公式サイトがいかに丁寧に作り込まれたサイトとは言え、要点を掴むことは難しいですし、全てに目を通すことは苦痛です。
今回の記事では出来る限り日本学術会議をネガティブに捉えずに、日本を良い意味で変えたいと努力する学者の方々が居るということを意識して記事にまとめました。
日本学術会議とは何かをわかりやすく!
日本学術会議とは何かをわかりやすくお伝えすると、日本の社会を自身の研究によって、より良い風に変えたいという研究者の努力が詰まっている場所です。
なので、本来の日本学術会議のあり方としては、政府に牙を向くような形で内閣総理大臣に任命拒否の撤回などで騒ぎ出す組織では無いと思われます。
しかし、今回の菅総理による日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を拒否に関する問題には、大きな反発が今なお継続して行われているのが現状です。
この問題で国民から見ると二つの見方に大きく分かれたように思われます。
日本学術会議の問題によって国民は大きく2つの見方に!
1つ目は任命拒否をされた6人が過去に安倍政権に対する批判的な発言が多く、政権批判をする人物は外すという官邸の姿勢がハッキリと見える形による政権への不信感。
日本学術会議問題。総理に任命拒否権があるにせよ、今回の拒否理由には納得感がない。外形的には政権批判者が拒否されたように見える。そうでないならその理由をきちんと説明すべきで、理由が説明できないなら素早く間違いを認めるべき。
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) October 7, 2020
2つ目は、日本学術会議の任命を拒否された6名の学者による【学問の自由による侵害】という国民からは共感の得られない怒り方に対する不信感。
それにしても、日本学術会議の会員に選ばれなかった人がメディアで恨み言や政権批判をすればするほど、学者って何でこんなに偉そうなのかと思われるのが分からないのでしょうか。自分たちだけの狭い世界で優劣を競って自信をもたれても、世間には関係ないのに。
— 阿比留瑠比 (@YzypC4F02Tq5lo0) October 10, 2020
上記の2つの視点はそれぞれの立ち位置によっては、今回の騒動は政府側に明らかに非があると信じる人もいます。
そのような人たちは、官邸前でも今なおデモ活動を行っている場面が度々報道されていますよね。
日本学術会議の会員になれなかった方の取り巻きデモを見てたら、プラカードの使い方に極左の臭いがプンプンするぜぇ!
1枚目と2枚目は今回の。
3枚目と4枚目は共謀罪の時の。 pic.twitter.com/5paOWbjk2T
— おにへい (@Onihey2k) October 8, 2020
そして、日本学術会議の傲慢さを感じ取った国民は学術会議での国民に不利益となった提言と思われる【レジ袋の有料化】や【投句大震災時の復興増税】などをネット上で多いに紹介しています。
日本学術会議の提案には悪い提言もあれば良い提言もある
僕も日本学術会議が提言したとされる【レジ袋の有料化】や【復興増税】の提案などがネット上では多く検索されていることから、日本学術会議という存在のあり方に対しては疑問を感じる立場でした。
ミスリードもなにも、レジ袋有料化を日本学術会議の功績のひとつとして挙げてるのは東京新聞なんですが…。 pic.twitter.com/2OLfQikuxW
— まきはる (@mikakunin2019) October 8, 2020
正直、上記のようなつぶやきを読み漁っていると、日本学術会議を批判したくなる気持ち多くの人の中に募るのも当然だと思います。
ですが、日本学術会議の提案する内容は全てが多くの国民に不快感を与える内容ばかりではありません。
自身の研究結果で日本を良くしたいという学者の方も多く在籍しているのも日本学術会議の公式サイトをくまなく読むと感じることができます。
政権叩きのカードとして扱われる日本学術会議
テレビなどの報道では政府叩きに比重が置かれ、ネット上では日本学術会議への批判の声が多い状態が今の現状だと思います。
そして、大手メディアの政府への批判は日本学術会議側に立っているようではありますが、日本学術会議の会員による提案や研究などにはあまり触れず、単なる政権批判としてのカードとして使われているが少々気の毒に思われるのです。
日本学術会議のメンバー6人が解任された理由について「政府に反対したからだ~」なんて言う奴がいるけど、それが本当なら、その数はおかしいんじゃね?
たった6人しか政権批判してなかったんですかw?
と言う話。— 森崎留一@note (@scotchale12) October 12, 2020
考えようによっては、今回の日本学術会議の会員を任命する候補者の中から、たったの6人しか政権批判をする学者がいないと考えたら日本学術会議は健全とも考えられますし、今回拒否された6人が本当に日本にとって不利益になる可能性を秘めているなら政府の判断が正しいのかもしれませんね。
日本学術会議の功績には触れずに政権批判のカードに?
先日も立憲民主党が前川喜平氏が過去に文部科学事務次官という職務に就いていたことから、その時の状況から日本学術会議に対する政府への厳しい視点を語り、その内容が話題になっていました。
一応、前川喜平氏は日本学術会議の立場だとは思いますが、結局のところ政権批判に対するカードとして日本学術会議を使っていると感じました。
その内容については下記にまとめてありますので、よろしければご一読ください。
日本学術会議は国益に本当に必要かを調査
日本学術会議は国益に本当に必要なのかを考えると、個人的には未来への投資の一環としての必要性は感じています。
しかし、昨日のニュース記事でも、
官邸が蛇蝎の如く嫌うこの団体、一体如何なる組織なのか
相当パンチ力のある切れ味が鋭すぎてどうなの?
という表現を日本学術会議に対して使われていましたが、このような煽りも国民が強い感心を持つ1つの要因なのかもしれません。
そして、菅政権の人気は新内閣として誕生して一ヶ月ほど経ちますが、いまだに高い支持率を誇っています。
そのため、政権に楯突く形の日本学術会議が世間から叩かれるのも当然の結果なのかもしれません。
しかし、それでも日本学術会議そのもののあり方というよりも、政権を批判するカードとしての存在価値は高く、62%もあった菅内閣の支持率は7%も下がった55%にする影響力を秘めています。
こうなると、日本学術会議は様々な研究によって国益を真剣に考える学者の努力は軽んじられて、野党などによる政権批判の道具としての価値ばかりが目立ってしまうのが何とも不快に感じてしまうのです。
日本学術会議への年間10億もの税金は無駄遣い?
今、日本学術会議に対する年間予算が10億円という費用は国民感情に快く思われていはいません。
日本学術会議に支払う毎年10億円を若手研究者の給料に当てたら数百人を雇う事ができる。既に成り上がったご高齢の研究者様の会は独立民営化して、10億円を若手に回すべきだと思います。科学技術予算は未来への投資であるべき。
— Masaaki Kurahashi MD&PhD (@mazzaskii) October 8, 2020
上記のつぶやきのように年間10億円がまるっと高齢の研究者様に振り分けられているとお考えの方も多いのが実状です。
その気持もとても分かるのですが、日本学術会議という組織は、会員210名という人数はニュースでも報道されていますが、連帯会員が2000名もいる大所帯です。
そして、その金額の分配は下記の記事で詳しく紹介しました。
しかしながら、上記の記事でまとめた内容に対して、日本学術会議に詳しい方から教えていただいたところ、勘違いも多くありました。
「日本学術会議には税金が10億円投入されている。介入は当然」とする意見が多いが「職員人件費と事務費だけで5.5億円かかり、自腹で出張する会員も多い」のが現状だ。ささやかなブーメランを返したい。官房機密費6年で74億円、自民党の政党交付金が年172億円はどうなんだと。これも税金のはずだがね。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) October 11, 2020
なにげに日本学術会議に所属している学者の方は結構な割合出自腹で出張している事実などは、ほとんどテレビの報道やネットのニュースでも取り上げられていません。
上記で紹介させていただいた記事の内容でも、人件費は10億円の内4億2千万と紹介しましたが、その金額は、学術会議の会員だけではなく、事務方経費や受付警備員などの経費も含まれています。
そのため実際に日本学術会議の会員の受け取ることの出来る金額は非常に少ないものです。
会員の中には自腹を多く切っても活動することもあり、決して税金を無駄に使っているわけではないと思われます。
日本学術会議への研究費とアベノマスクを比較したら?
未だに日本学術会議の存在意義とか廃止しろという声がきかれるが、それはデマに騙されているだけ。怒る相手を間違っている。
日本学術会議:10億円
吉本興業:100億円
アベノマスク:500億円国民生活に直接影響しない吉本興業や役立たずのアベノマスクに比べたら、怒るほどの話じゃないよね。
— 凡人エリック (@No_Zey_2020) October 14, 2020
日本学術会議に支払われる国からの研究費は10億円を超えると言われています。
比較対象の無い状態で聞けば、そんな大金を国民の税金から支払われているの?!と驚かれるかもしれません。
しかし、今年の流行語にもなりかねないアベノマスクに対する費用が500億円と聞くと、国内最高峰の学者による提言・報告をする組織が10億円なら安いかな?と思えます。
中曽根康弘の葬式費用:9600万円
河井案里の選挙資金:1.5億円
アベノマスクの検品費:8億円
吉本興業支援:100億円
加計学園支援:440億円
アベノマスクの総予算:970億円日本学術会議の予算:年間10億円
日本政府は税金の使い道がおかしいにも程があるだろ。
学者への支援を怠る日本なんて衰退して当然。— 大神ひろし (@ppsh41_1945) October 9, 2020
税金の使い方や、その配分を比較すると政府の方が日本学術会議よりも金銭感覚というか税金に対しての使い方がおかしいと感じませんか。
さらに、日本学術会議の会員の手当や交通費を調べ上げると、そこまでの恩恵は無いという一面も見えてきます。
詳しい詳細は下記の記事でまとめました。
日本学術会議は今どのような研究や提言をしているのか?
日本学術会議は活動そのものよりも、今では政権批判の道具として扱われていることが個人的にはよろしく思えません。
そこで、今現在どのような活動や研究をしているのかは下記に貼らせていただいた日本学術会議の公式サイトから見ることができますのでぜひご覧ください。
ちょっと堅苦しい公式サイトは…(汗)と思われる方もいらっしゃると思いますので、今でも様々な研究が続けられている日本学術会議の提言・報告等をテーマを一覧にしてみました。
・ほころびのない社会的セーフティ・ネットの構築に向けて
・若年層の投票率を向上させるための方策
・東日本大震災に係る食料問題の検討と安全対策
・救急医療に関する調査報告
・低頻度巨大災害分科会の議論の記録
・グローバル成長を支えるエネルギー戦略と未来構想
・交通事故死傷者ゼロ検討小委員会 審議記録
など多岐にわたる研究のレポートが日本学術会議の公式サイトではPDFとしてダウンロード出来るので、もしもご関心が少しでもありましたらぜひ1つでも読んでみてください。
膨大な数の提言があるのですが、おそらく日本学術会議と政府とのいがみ合いに興味を持たれる方は大勢いらっしゃると思います。
そのため日本学術会議に所属する学者の方が自分の時間をどれだけ割いて、膨大な時間をかけてまとめた提言にも関わらず読む方はほとんどいません。
なので、日本学術会議を支持するなら読むべきですし、非難するにしても日本学術会議へ意見する材料の宝庫になっています。
日本学術会議とは何かをわかりやすく!まとめ
日本学術会議とは、純粋に社会を変えたいと思う学者の方が多く在籍しています。
もちろん社会を悪くしようなどという考えでもないですし、社会を変えることが出来るのは政治家だけと思われたくないという反骨心を持ち、ご自身の研究に身を削る学者の方もいるのです。
ですが、菅総理に見送られた6名の候補者の声高に叫ぶ【学問の自由への冒涜】などの国民からしたら、
別に税金を貰える立場じゃなければ研究出来ないの?
と思われるような政府への批判は悪手だったと思います。
今では引くに引けないほど政府との軋轢が生まれ、日本学術会議と政府とのいがみ合いに対する注目はどんどん過熱しているのではないでしょうか?
菅義偉総理も元公安の杉田和博官房副長官の助言によって政府への非難の声をあげる人材を政府の内部機関である日本学術会議の会員にしたくない気持ちも分かります。
しかし、それが政権批判をする人物は外すという官邸の姿勢に誰が見ても見えるのは悪手だとも思います。
いずれにせよ、政府も日本学術会議に任命を見送られた6名も引くことが無い以上、お互いの損失が広がるばかりか、本当に日本を変えたいと切に願い学者の努力まで無駄になることは防ぐ流れに行き着いて欲しいです。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
他にもおすすめの記事がありますので、よろしくお願いします
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