今回の報道で世間からの関心を多く集めた日本学術会議、この組織の会員の任命拒否について連日、国会では議論が繰り広げられています。
推薦された会員のうち、6人の学者が菅首相により任命拒否されました。
これには野党・学術会議側が納得のいく拒否理由の説明及び、任命拒否の撤回を求めていますが、菅首相は
「個別の人事に関することはコメントを控えたい」
と理由を明らかにしていません。
菅首相からの応答はありませんが、この任命拒否された6人の素性については、既に情報番組やネットで公開されていて、どうやら反日思想である疑惑が浮上しています。
日本学術会議任命問題について、拒否された6人はどういった人物なのでしょうか。
本当に反日思想なのか?
そして、任命拒否された理由について調査しました。
日本学術会議で見送られた6人は反日思想?
日本学術会議は210人の会員が所属しており、会員は実績のある優秀な科学者、研究者で構成されています。
学者による国会といわれるほどの名誉職ですから、科学者として日本学術会議のメンバーに加わることが出来るのは大きな名誉なのでしょう。
そして、会員は6年の任期があり、3年ごとに約半数が入れ替わっているのです。
今回も日本学術会議側は新会員105人を推薦しましたが、菅首相によって6人を任命拒否されました。
これは2004年の法改正後、初めてのことであり菅首相による前代未聞の人事として抗議する人が続出しています。
では任命拒否されたこの6人はどのような人物なのか、リストアップしました。
日本学術会議の任命を見送られた6人の詳細
連日のように話題に上がっている日本学術会議から推薦を受けながら、菅首相からの任命を見送られた6名として話題に上がっています。
その日本学術会議の会員になれない状態にいる6人とは一体どのような人物で現状はどこで働き、どのような分野を専攻しているのかも紹介させていただきます。
・宇野 重規教授(東京大・政治思想史)
・芦名 定道教授(京都大・キリスト教学)
・岡田 正則教授(早稲田大・行政法)
・小沢 隆一教授(慈恵医大・憲法学)
・加藤 陽子教授(東京大大学院・日本近代史)
・松宮 孝明教授(立命館大・刑法)
名前が連なっていてもよくわかりませんよね。
ですが、上記の6名の日本学術会議の推薦を受けた科学者の方々は、それぞれが団体の会長や研究所の所長を務めたり、数々の専門書を出版するなど、名のある教授です。
ですが、彼らにはある共通点があります。
それは安倍政権時に提唱されてきた法案に反対の意見を唱えていたことです。
日本学術会議から任命拒否された6人の反対した法案リスト
下記では具体的に誰がどのような法案に反対したのかを一覧にしました。
<反対・批判を示した法案>
・宇野教授・・・特定秘密保護法、安保関連法
・芦名教授・・・安保関連法
・岡田教授・・・安保関連法、米軍普天間基地移設
・小沢教授・・・安保関連法
・加藤教授・・・特定秘密保護法、安保関連法、テロ等準備罪
・松宮教授・・・テロ等準備罪
2015年に騒動にもなった集団的自衛権を認める安保関連法、当時「安全保障関連法に反対する学者の会」という団体があり、5人の学者が賛同しています。
上記の6番目に紹介している松宮教授は、テロ等準備罪を新設する際には「戦後最悪の法案」と痛烈に批判をしました。
そのため政府からも悪い意味で強く印象に残る学者の一人である可能性も高いです。
日本学術会議が反日思想と噂される根拠
そもそも日本学術会議は「政府に対する政策提言」の役割がありますので、特に問題行為には見えません。
もし政権に異を唱える人物だから、という理由で菅首相が任命拒否したのならそれこそ問題でしょう。
実は日本学術会議にはもう1つの疑惑があります。
それが中国の軍事研究への関与です。
中国では「千人計画」と呼ばれる、各国から優秀な科学者を招致する計画が2008年から進んでいます。
科学技術発展のために、高額な研究費用や待遇など科学者にとって好条件ですが、一方で技術や軍事などの情報流出が行われいる疑いがあります。
この計画に日本学術会議が参加しているのであれば国の危機にも関わることです。
会員任命拒否云々の前に、日本学術会議という組織の実態を政府は調査すべきでしょう。
日本学術会議で6人が任命拒否された理由
何をこんなにメディアや国会が騒いでいるかというと、今回の任命拒否された理由が明らかになってないことなんですね。
さらに日本学術会議側は、首相には任命拒否する権限はないことを主唱しています(理由については、別記事にてまとめています)
任命拒否について、菅首相は
「総合的、俯瞰的活動を確保する観点から判断した」
と語っています。
つまりは前述した、政府のやり方に異を唱える人物だから?と捉えることも出来てしまいますがどうなのでしょう。
別の角度から見てみます。
それは6人の学者の研究実績です。
日本学術会議を見送られた6人の研究実績
科学者の評価指数h-index(論文の被引用数)では、加藤教授が「2」、ほか5人は「測定不能」つまりは0と算出されました。
論文を一切書いてないことはないでしょうが、科学者の実績を証明するものとしては論文は重要です。
この評価指数が低いのであれば、日本学術会議の会員候補基準となる
「優秀な科学者、研究者」
という条件には疑問が生じます。
①政府との協力関係を築ける人材の選出(問題でもあるが)、②科学者としての技量という理由であれば頷けるものです。
野党・日本学術会議・マスコミは菅首相に任命拒否理由を迫っていますが、別の観点に国民が注目していることは彼らは知っているのでしょうか。
6人の任命拒否された科学者より我々としては、日本学術会議という組織が多額な予算を貰ってまで存続する理由に関心が集まっています。
「ただお金が欲しいだけでは?」
多くの著名人、国民が日本学術会議の存在意義に疑問を抱き、今回の菅首相の判断に称賛するほどです。
「また野党が、マスコミが・・」と飽きられている中で、菅首相を支持するからこそ、明確な説明をして欲しいとの声もあります。
日本学術会議の6人は反日思想が任命拒否?のまとめ
日本学術会議の新会員候補のうち、6人の学者が菅首相に任命拒否されました。
6人の学者はいずれも安倍政権時に提唱された安保関連法などの法案に異論を唱えています。
政府の意に反するからとなれば今回の菅首相の行いは問題ですが、一方で彼ら6人の学者は評価指数ともなる論文の実績がなく、優秀さに値するようには見られません。
菅首相による人事介入が問題視されていますが、国民の関心はむしろ日本学術会議の存在理由です。
菅首相には、ぜひ今回の騒動に決着をつけてこの組織にメスを入れていただきたいと多くの方が望んでいます。
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