2020年9月に行われた自民党総裁選には、菅義偉氏、岸田文雄氏、石破茂氏の3名が出馬しました。
各々票集めに尽力をつくした中、次期総理に選任されたのが菅義偉氏です。
獲得票数は377票と、議員からの圧倒的支持を集めたことが窺えます。
石破茂氏の獲得できた票数は68票で3位、2位の岸田文雄氏に20票差もつけられた悔しい結果となりました。
事前世論調査では石破氏が一時支持率トップであったにも関わらず、なぜこのような結果になったのでしょうか?
そこには石破茂氏の背景にあるのかもしれません。
石破茂氏の出馬は4度目、今後も総裁選に立候補する可能性はありますが、総理になれる時代は来るのでしょうか。
今回の記事では石破茂の総裁選敗北理由について推察しました。
石破茂の総裁選敗北の原因は?
総裁選の結果が3位で終わった石破茂氏は、記者の前で
「きちんとした投票期間、党員すべてに投票権があってほしかった」
と総裁選への不満を語っています。
今回の総裁選は安倍総理が任期満了前の辞任だったため、短期間で簡易的な選挙(国会議員1人1票と47都道府県連各3票)で行われました。
これは党則に基づいており、問題ありません。
ですが、石破茂氏にとってはかなり不利な状況でした。
石破茂氏は地方によく赴き、配慮が行き届いていると好評で、また防衛や地方創生などを語る姿勢も評価されており、地方党員からの支持は厚かったです。
地方票では自信があった石破茂氏にとっては納得のいかない選挙だったでしょう(結果的には地方票でも菅氏が上回りましたが)
自民党内での石破茂氏の支持はというと、これが芳しくありません。
原因は石破茂氏の人柄にあると考えられます。
石破茂の過去から党内で嫌われてしまった理由
いくらなんでも明智光秀がかわいそうになるくらい石破氏の裏切り行為はこちら。世が世なら石破氏鋸挽きになってそう。 pic.twitter.com/6CfiCB5aBX
— 令和 ぞん(Ichiro SAKAI) (@zonnchang) September 10, 2020
石破茂氏は1993年の細川連立政権時に、自民党が野党に転落したあと離党し、当時問題視されていた小沢一郎議員と共に新党を設立しました。
ここから石破茂氏は裏切り者のレッテルが貼られます。
4年後に復党するも、2009年の麻生政権時には閣僚でありながら麻生おろしに加担しました。
第2次安倍政権時には、安倍総理から安全保障法制担当大臣に就任を打診されるも、ラジオ番組で辞退の意向を示す行為をし反感を買っています。
これらはほんの一部ですが、ほかにも安倍政権を非難する発言や問題となる行動が目立つ石破氏は、言ってしまえば党内から嫌われてしまったのです。
過去の背景が今回の総裁選に重くのしかかっているのが窺えます。
石破茂氏が総裁選で勝ち抜くためには、国会議員の支持をいかに集められるかが問題となるでしょう。
世論では人気のはずが総裁選3位の理由!
石破茂氏は議員からの支持は充分に得られなかったものの、事前調査では1位、2位を位置しており、世論からの評判は悪くないものでした。
情報番組やバラエティー番組にも多数出演し、アイドルや鉄道好きのオタクな一面を持つ親しまれやすいキャラです。
政治のこととなれば、記者や国民の前でも真摯に熱く語る場面は、国と国民のことを一番に顧慮する姿に人気を集めています。
しかしながら、一方でこんな声も
「やはり裏切り者の印象が強くて応援する気になれない」
「マクロ経済をもっと勉強して政策を打たないと」
「石破さんが勝ち上がるには離党して新党をつくるしかない」
世論からも過去の行いが尾を引いている印象を受けます。
不信感を拭うためにも政権への誠実な協力が必要かもしれません。
また政策面においても、安全保障や防衛問題のことばかりで経済政策はうやむやです。
金利、税制、規制緩和は国民も大きく関心しており、政策が薄っぺらいものでは頼りないと思われても仕方ないと言えます。
自民党内での石破茂氏の扱いを批判する人もいます。
今回の総裁選で自民党に不信感を覚えた人も多く、石破茂氏を支持する人からは新党を結成して、国会を変えて欲しいと願う声もありました。
5度目の総裁選への出馬を期待される一方で、石破茂氏が課題をどう解決していくかが鍵となるでしょう。
石破茂の総裁選の結果のまとめ
今回の総裁選の結果では、石破茂氏の票数の割合を見ていると、地方票よりも議員票が少なかったのが目に付きます。
それは過去の行いにより、議員からの不信感を未だ拭えてないからかもしれません。
世論からの支持は高かったものの、政策の甘さなどの厳しい声も挙がっています。
石破茂氏を知れば知るほど、解決しなければならない多くの課題が存在することが浮き彫りになり、世論での人気よりも遥かに党内での議員による不信感によって今回の総裁選は3位に収まったのではないでしょうか?
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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