巷で密かに話題になっている「夜のパン屋さん」をご存知でしょうか?
お酒が飲める大人向けのパン屋さん?と思われるかもしれませんが違います。
その名の通り、夜の時間帯にだけ営業しているパン屋なのですが、関心を引いたポイントは販売員がホームレスの方なんですね。
夜のパン屋さんはホームレス支援事業が手掛ける新プロジェクトで、まさに今の時代にピッタリな支援の形だと認識しました。
今回は、なるほど!と思わず頷いてしまった「夜のパン屋さん」についてまとめました。
夜のパン屋さんとは何?
冒頭で述べてしまいましたが、夜のパン屋さんは夜間にだけ開店しているパン屋です。
なぜ夜だけ?
かと言うと、扱っているパンに理由があります。
実はそのパンはお店で売れ残ったものなんですね。
お店で売れ残ったパンを夜間にだけ売るってどういうことか?
仕組みはパンを販売しているほかのお店から、売れ残りや廃棄前のパンを安く仕入れて販売しています。
聞けば聞くほど疑問が湧きますね。
廃棄前のパンは夕方から夜でないと仕入れることができないので営業時間は夜なんです。
そのパンをホームレスの方たちが職業支援の一環として販売しています。
これはホームレス支援事業の新たな取り組みで、この支援活動を推進しているのが次に紹介するビッグイシューです。
夜のパン屋はホームレス支援のビッグイシューの新事業
夜のパン屋さんはNPO法人ビッグイシューの新プロジェクトです。
ビッグイシューは何らかの理由で住む場所や生活に困っている人向けに、雑誌販売の仕事を提供する事業で、東京と大阪を中心に活動しています。
そのビッグイシューが今回、新しい支援活動として始めたのが夜のパン屋さんです。
協力してくれる店舗からパンを安く卸し、仕事をしたい方たちに販売してもらう。
今年は感染症問題で外出する人が減少し、雑誌の売上が低迷する中で新しい取組みです。
夜のパン屋はホームレス支援以外にも食品ロスへの配慮も
この活動の着目するポイントは、ホームレスの方を支援するだけではありません。
食品ロスを抑える効果にも繋がることです。
昨今、小売店や飲食店の食品ロス問題が囁かれているのはご存知の方も多いはずです。
店脇のゴミ捨て場でゴミ袋いっぱいに食べ物が入っているのを見たことはないでしょうか。
夜のパン屋さんでは廃棄前の売れ残りのパンを扱うので、仕事を提供できる上に食品を無駄にしないというまさに一石二鳥です。
今年の日本経済は感染症問題で仕事を探す人が急増する中、雑誌販売以外で何か仕事を作らないといけない。
生活困窮者のためにビッグイシューが考えた新事業は革新的とも言えます。
まだ東京都内で試験的に始まったばかりですが、今後はキッチンカーでの販売も検討しているとのこと。
今後の事業展開が楽しみですし期待したいですね。
夜のパン屋さんにさまざまな反応
つい先日、メディアで紹介された夜のパン屋さんですが、これには多くの方が興味を惹かれています。
やはり支援もできて食品ロスも抑えられる点が評価されたのでしょうか。
一見、良いこと尽くめに思われる反面、中には衛生面を気にする声もあります。
それは現在の感染症対策から単に食品は買いたくないというのもありますが、販売員の方達がホームレスであり、不衛生な印象から抵抗がある人もいるからです。
パンは包装された状態で販売しており、消毒やマスクは徹底しているのは窺えますが、確かに気になる点はあります。
ですが、個包装での販売なら保健所の許可は降りやすいですし職業支援の一環のためホームレスの方たちも身だしなみや配慮を持って接してくれているようです。
ただ食品なので夏場は少し心配になりますが、これからの時期であれば食べ物を取り扱う新事業としては絶好のスタートのタイミングかもしれません。
また販売場所や人員を増やすのなら、さらなる身だしなみについても今後の課題にもなりそうですね。
夜のパン屋さんを利用した人やSNS上の反応
色々と夜のパン屋さんで働く方達がホームレスであることがネガティブに受け止められる事実もあります。
しかし、実際に夜のパン屋さんで購入したお客様の声や、SNSなどで夜のパン屋さんの反応を調べてみると否定的な意見は少数でした。
大体の人が「安いなら!」とお得感を求めている人が多いですし、純粋にホームレスから社会復帰を目指す人を応援したいと思っている人が多く見られます。
9月末の試験販売では、好評の中完売したようです。
食品ロスにも繋がるのならパン以外でも何か進められる可能性はありますね。
それにホームレスの方達にも様々な事情があり、その現状を改善して社会復帰を目指そうとする意欲が高い人はたとえ住むところが無いと言えども、人としての魅力までは失っていません。
だからこそ、今回の夜のパン屋さんという事業にも注目が集まるのだと思います。
夜のパン屋さんのまとめ
夜のパン屋さんは、生活に困っている人が活躍できる新しい支援活動です。
パンは他店舗から売れ残りや廃棄前のものを安く卸してもらっており、店舗の食品ロスを抑える効果にもなります。
ホームレス支援活動する上で、雑誌販売以外で仕事ができる環境を提供するためにビッグイシューが新たなプロジェクトとして立ち上げました。
衛生面といった不安な声もありますが課題を一つ一つクリアし、一人でも多くの生活困窮者を救うためにこれからさらに事業を大きくしていこうという姿勢が見受けられます。
ぜひ、今後夜のパン屋さんをお近くで見かけることがありましたら、ぜひ遠目でも良いので意識してみていただければと思いますし、お腹が空いていたらお買い上げいただければ嬉しく思います。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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