あだち勉先生をごぞんじでしょうか?
「あだち」と言ったら女優の安達祐実さんか、漫画界の巨匠であるあだち充さんを連想するかと思いますが、あだち勉先生は他の「あだち」の性を持つ著名人に決して見劣りする経歴でははありません。
弟のあだち充先生は漫画界でも名を馳せた大御所であり、漫画好きであれば、必ず名前や絵柄を知っている人がほとんどだと思います。
ですが、そのあだち充先生に兄がいて、その兄であるあだち勉先生もまた弟であるあだち充先生と遜色のない才能を秘めていたことまでご存知の方は少ないです。
今日(2020年9月12日)のサンデーうぇぶりという漫画アプリで、新たな連載として始まった「あだち勉物語」が密かな人気の兆しがあり、再びあだち勉先生への注目が集まっていることは間違いありません。
今回の記事では、あだち充の兄であると同時に、非凡な才能を持ちつつも表舞台には滅多に姿を現さなかったあだち勉先生についての内容をまとめました。
あだち勉とは?
「あだち充情報」ではないかもしれませんが…その実兄・あだち勉を描いた『あだち勉物語』が本日よりサンデーうぇぶりにて連載開始しました!作者は『連ちゃんパパ』が大きな話題となったありま猛先生です!!
勉先生の弟子が描く、前代未聞の実録漫画家青春物語✨あだち充先生も登場しますよ😉 pic.twitter.com/qHdUAJlLZ6— あだち充情報【公式】 (@mitsuru_mix) September 11, 2020
あだち勉先生を一言で伝わりやすく表現するなら「あだち充の兄」です。
この表現はあだち充先生が巨匠と呼ばれる存在だからという意味だけでなく、ご自身でも漫画家として高い画力や構成力などもあるにも関わらず、裏方としての働き方を選ばれていたため、あまり表舞台には出ていないため、あだち勉先生の知名度は低いのです。
あだち勉先生は本名安達勉という名字だけをひらがなにしたペンネームで活動されていました。
1947年生まれで2004年に56歳という若さで胃がんによって、すでに他界されています。
あだち充よりも先にプロの漫画家になったあだち勉先生
あだち充先生の知名度に比べると、兄であるあだち勉先生の知名度はとても低いです。(比べる対象が異常なのもありまが)
しかし、東京に上京しデザイナーとして働いたり、退職して赤塚不二夫先生からアシスタントとしてスカウトされるほどの非凡な漫画のセンスを持ち合わせていました。
あだち勉先生はご自身でも連載経験を持ち、アシスタントとしても赤塚不二夫先生という大物からスカウトされる実力があるのですから、知名度を除けばあだち勉先生は弟のあだち充先生と遜色の無い漫画の天才とも言える人だったようです。
赤塚門下四天王の一人としてのあだち勉
赤塚門下四天王とは、読んで字のごとく赤塚不二夫先生に縁のある四人の天才達のことで、作風はギャグ漫画の風味を残したデフォルメされたキャラが多く、劇画のようなタッチで描かれる迫力はありませんが、とても素朴で優しい世界観が共通しています。
四天王のメンバーは、
・古谷三敏先生
代表作「レモン・ハート」
・北見けんいち先生
代表作「釣りバカ日誌」
・高井研一郎先生
代表作「山口六平太」
・あだち勉先生
代表作「タマガワ君」「ロックマン」
上記のような代表作を持つ、そうそうたるメンバーとなっています。
あだち勉先生も含めて、赤塚門下四天王は全員商業誌でデビューしているプロ作家であり、漫画ファンなら一度は目にしたことのある長寿作品なども生み出している凄い面子です。
しかし、あだち勉先生だけはプロの漫画家というよりも弟であるあだち充先生のマネージャーとして裏方に徹していたため、高い画力を知ることの出来る作品は少ないのは残念に思います。
あだち勉と弟の充との違いは?
あだち勉先生も、漫画界の巨匠であるあだち充先生も同じ漫画の世界で活躍していましたし、二人とも高い画力があり、あだち勉先生は弟であるあだち充先生のタッチでキャラクターを描くことができるようです。
ですが、同じ才能があっても作風も違えば、時代に後押しされる作品であるか否かなど後世に名を残せるかどうかは異なります。
兄弟二人とも非凡な才能を持っていても、花開き多くのファンから支持されたのは弟のあだち充先生の方でした。
そして兄であるあだち勉先生は弟のあだち充先生のマネージャー活動をメインにしていたので、残した作品数は弟のあだち充先生だけでなく赤塚門下四天王の中でも最も世にだした作品は少ないです。
あだち勉物語であだち勉の化け物じみた才能に再注目!
上記でお伝えしたように、あだち勉先生は化け物じみた才能やキャラクター性を持ち合わせてはいたものの、漫画という世界で自分以上の才能を持つあだち充先生のマネージャーという裏方のような生き方を貫いたことで、知名度は知る人ぞ知るレベルでした。
しかし、あだち勉先生がまだ弟であるあだち充先生をアシスタントとして雇っていた時代の出来事を当時の弟子でもある、ありま猛先生がサンデーうぇぶりで本日より連載がスタートした「あだち勉物語」で再び大きな知名度が湧き上がるかもしれません。
連チャンパパのモデルになったあだち勉の生き方
https://t.co/AmTUIxUGAf
味占めたな もっとやれ— かんよう (@knyu_) September 12, 2020
今年は初夏を迎えた頃から「連チャンパパ」という漫画が一部で話題となるやいなや、かなり大きくバズってしまい、ヤフーニュースやライブドアニュースなどの大手のポータルサイトでも何度も取り上げられました。
そして、この話題性をさらった「連チャンパパ」という作品の主人公である日之本進のモデルが作者のありま猛先生の師匠であるあだち勉先生です。
連チャンパパとはどのような作風なのか?
最初は、そんなマイナーな作品があるんだぁ程度に思っていましたが、何度も「連チャンパパ」の話題が大手メディアでも取り上げられたものですから、電子書籍で全話購入して読みました。
主人公の日之本進の破天荒で行き当たりばったりな生き方は、どの作品とも共通点の見つけにくい個性的な作風でした。
最も特徴的なのはストーリーがお金や不倫に裏切りや育児放棄スレスレな内容なので、絵柄によってはかなり嫌悪感の立ち込める重い物語構成ですが、作者のありま猛先生の独特なタッチによって、不思議と嫌悪感を感じづらい味付けになっているのが特徴とも言えます。
しかし主人公の日之本進は元々ギャンブルとは全く縁の無い高校教師だったのに、一度パチンコというギャンブルを知ってしまったことで、落ちるところまでとことん落ちて行くキャラクターです。
お金のためなら他人を落とし入れ、色々とヤバいキャラクターでしたが、まさかモデルが存在して、それがありま猛先生の師匠のあだち勉先生とは…。
この「連チャンパパ」の影響で、一部のコアなファンからモデルとなった「あだち勉」という人物への検索需要も増えたそうです。
あだち勉のまとめ
今日(2020年9月12日)サンデーうぇぶりで連載が始まった「あだち勉物語」ですが、調べれば調べるほどに「あだち勉」先生のエピソードは濃いものばかりです。
今年なぜか異様な話題性に包まれた「連チャンパパ」
まさか、そのモデルがいた事で一瞬「あだち勉」という人物への関心は高まりましたが、今後はあだち充という漫画界の巨匠の兄であると同時に生き方自体に味があったあだち勉先生への注目は再度集まると予想できます。
今のうちに「あだち勉」先生の誰にも真似できない生き方に触れて行くのも面白いと思いますし、作中にもあった「人生はギャンブルだ」という言葉に励まされる人も増えていくと思います。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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