秘書検定とは、その名の通り、企業の経営者などの秘書に必要な知識や技能を身につけるためにある資格です。
「秘書」という職業って、女性にとっては、なんとなく憧れですよね。
ドラマなどに登場する秘書は、いかにも才色兼備の代表って感じでかっこいいので、「あんな大人になりたい」と思ったことのある女の子は多いと思います。
それと、何気に男性の受験者もチラホラいますし、僕も男ですが秘書検定を持っています。
ビジネスマンであれば取得していても決して損な資格ではありません。
しかし、残念ながら、「秘書になれること」と「秘書検定を持っていること」は、実は全く関係ないと言われています。
今回の記事では、秘書検定を取得して役に立ったことと、思ったよりも役に立たなかったことについて、実際に秘書検定の資格所有者の目線で語っちゃいます。
秘書検定試験の内容を学ぶことの意義
秘書検定の試験内容は、「こんな時、秘書が取るべき行動は?」の4択問題などが中心なのですが、その問題が意図しているものは、一般常識やビジネスマナーの有無です。
上司や先輩にこのような指示を受けたときにどう対処すべきかという参考になります。
他には、一般常識や敬語の使い方を問う問題やビジネス文書の作成の仕方などに関する問題も出題されます。
つまり、秘書検定の資格取得のための勉強をすれば、ある程度、社会人としての基礎を机上で学ぶことができると理解すれば良いと思います。
秘書検定を取得している人のほとんどは2級合格者
秘書検定の級は、3級、2級、準1級、1級とありますが、女の子が「あたし、秘書検定持ってるねん」って言ったとすれば、たぶん2級だと思います。
秘書検定に限らず、英検、漢検、数検など何の資格試験においてもそうなのですが、普通の人がちょいと勉強をしてなんとか取れる資格は2級です。
3級や準2級は、高校生以下なら意味があるものかもしれませんが、大学生以上の人が3級や準2級を持っていることは自慢できることはまずありません。
なので履歴書に書くことはまずないでしょう。
準1級になると、どんな資格にせよ、独学では難しいレベルになってきますし、本腰を入れて取り組まなければなりません。
秘書検定でも準1級以上になると面接対策も必要ですし、筆記テストも4択形式から記述形式になるため、より現状を想定した理解が必要になります。
その代わり、もし取得することができたら、ちょっとその道のプロと言えるかもしれませんね。
秘書検定2級の内容は、「社会人ならば」「大人ならば」当然知っておくべき事項です。
ですから、資格取得の勉強をしなくても、普通に生きてきただけで、秘書検定2級の内容なら自然に身についている人も少なくないと思います。
なので、コミュニケーション能力にも社会人としての常識にも自信がある人にとって、必要な資格ではないと思います。
秘書検定取得しておいて良かったこと
僕の場合は、もともとの性質としても「空気が読めない」「世間知らず」というタイプでしたが、その原因や理由などを自覚することが人よりも遅れてしまったかなという実感がありました。
そして秘書検定を取得したのは社会人になってからですが、秘書検定の参考書に書いてあることの中には、知らないこともたくさんありました。
資格取得という目標があったから、一定期間しっかりと一般常識やマナーについて学ぶ機会を持てたと思います。
実際、僕は一般企業に務めることはなく、フリーランスとして秘書とは程遠い社会人生活を送ることになったわけですが、秘書検定の資格を取得したことが無駄だったとは思っていません。
秘書検定の資格取得の勉強すらしてなかったら、今よりももっと「不思議ちゃん」認定されてたんじゃないかなと思います。
秘書検定を取得しても秘書募集と言う求人は無い
秘書検定の資格が社会人としての常識を身につける上で役に立ったという話は上記でしましたが、資格としての効力があるかと言われれば、残念ながら全くありません!
秘書検定2級で学べる内容は、常識の範囲内であり、社会人という立場であれば、知っていて当然のことです。
秘書検定という名前の資格を知ったときに「秘書になりたぁーい」と、思って参考書を手に取った女子大生も多いと思いますが、秘書なんてよっぽどの大企業にしか存在しません。
そもそも、秘書募集の求人情報なんてそうそう見たこともありません。
実際には、まず事務職として企業に就職するところから始まり、素質を認められて初めて秘書になるオファーを受けられるのです。
ですから、秘書になるための知識は机上で学べるものではなく、実地で学ぶしかないのが現実かと思います。
だったら「秘書検定」なんて名前はやめて、「社会人検定」という名前でいいんじゃないかと思うのですが、さすがに社会人検定では受験者数が大幅に減ったり、いままで築き上げた秘書検定のブランドとは全く別ものになるから難しいかもしれませんね。
やはり、秘書に簡単にはなれないことはわかっていても、秘書って響きが良いんですよね。
秘書検定と取得する価値のまとめ
今回は、秘書検定に関する情報をお届けしました。
「就職に有利な資格がほしい!」という切羽詰まった状況での資格取得としては、オススメしませんが、大学生が挑戦する資格としては良いんじゃないかなと思います。
参考書を一冊購入し、その内容を全部覚えてしまえば取れる資格なので、のんびりとした3ヶ月程度の勉強期間でなんとかなると思います。
人にアピールできる資格ではないですが、社会人に必要な常識がある程度、身に付いたと自負できることで、自分が安心できる材料にはなるはずなので、今も勉強中であったり、興味をお持ちでしたらぜひ挑戦してみてください!