「独身税」というフランスやブルガリアなどでは導入された歴史のある、またやかっかいな税金の取り立てについて今年(2021年)も話題になりそうです。
「独身税」と言うと、メディアなどによって独身貴族など自由を謳歌しているようなニュアンスの響きと結びついて、もしかしたらそこまで悪いイメージを受けない人もいるかもしれません。
しかし、オブラートにも包まずに「独身税」を火の玉ストレートな表現をしたら「子なし税」となりますから、お子さんが欲しくても様々な事情によって恵まれない人の心もえぐりかねません。
ただ、お子さんがいる家庭から見たら、お子さんがいない人達からもっと税金をとって欲しいという声もあり、「独身税」の可否に関しては、立場や状況によっては意見の対立が激化しやすいのも炎上の理由でしょう。
今回の記事では「独身税」が炎上する理由や、独身税に対する反対意見甘楽見えてくるものや、これから日本で導入される実現の可能性などをまとめました。
独身税が炎上する理由!
調べたら #かほく市ママ課 は既に解散してました。独身税の記事を読んだ市民から苦情が殺到し、さらに約1,200万円の税金を浪費した疑惑が浮上、炎上して解散という流れだったようです。本当にロクでもない集まり。 pic.twitter.com/R7Z9JMZ4zu
— Goodbye_R (@Goodbye_R) March 4, 2020
結婚をしてお子さんを育てることはとても大変なことだとは思います。
生活が苦しくても好きな人との間に子供を作れることは大変だけど、そのような立場に憧れている人も多くいますし、経済的な事情や身体の面での問題で子供が出来ない人にとっては、家庭を持つ人が提案する「独身税」にはどうしても反感を持ってしまうものです。
そもそも「独身税」という響き自体が独身の人にとっては耳の痛い話であったり気分を損なう名称だと思われます。
去年の3月にも石川県かほく市のママ課が行政との意見交換会で「独身税」を要望したことで、注目を集め、結局実現は出来ませんでしたが、市民から苦情が殺到したという記録は残されました。
「独身税」の意義としては少子化を食い止めるために、結婚を促すという意味もあり、税金を徴収することが目的ではないような雰囲気が、個人的にはおためごかしのような気がします。
さらに、結婚をするにしても、子供を産むにしても、個人個人の事情や考えや、想いもありますし、それらを無視した押し付けがましい「独身税」は社会主義というか人権を軽く見ていると受け止められることが多いため炎上していると考えられます。
独身税反対意見から見えてくるものは?
児童手当の特例給付の見直し検討
↓
既婚者?によるツイート「独身税を導入しろ!」本気で言ってるのかな?
★既婚者 VS 独身者
Twitter戦争勃発!炎上?#児童手当 #児童手当廃止 #独身税「独身税・子なし税」導入で「子供持たないと損」だと思わせる社会になるのが本当によいのでしょうか?
↓ pic.twitter.com/dct0DKDPQC— ぴょん@マスク転売NG! (@pyon_research) November 6, 2020
先に結論をお伝えすると、反対意見から見えた歴史的にも「独身税」を導入した国はどうなったかをお伝えすると、少子化対策にはなっていません。
その理由をわかりやすくお伝えさせてください。
日本は福祉やインフラが充実しているため税金が必要な国だということは住んでいて実感出来ることは多いのですが、それでも「独身税」に対しては反対意見の説得力を覆すことは難しいと思います。
ちなみにブルガリアでは過去の「独身税」を導入するも大失敗に終わっているそうです。
「独身税」の導入した経緯としては日本とかなり似ていて、少子化の対策の一環だったようですが、「独身税」の導入前よりも子供の出生率は下がり、結婚率自体も下がったと言われています。
その理由としては、「独身税」による増税で独身者がお金を貯めにくくなり、余計に結婚が遠のくという結果になり、さらに「独身税」対策として偽装結婚が増えたそうです。
レジ袋有料化するぐらいだし、日本でもやりかねないな独身税。したら俺も即結婚する。形だけだからよ。 pic.twitter.com/pQUXCovjmY
— 🥕IN㌘🥕 (@BTing_Angler) February 8, 2021
結婚は生涯のパートナーを得るための人生におけるビッグイベントが税金対策で愛もない状態でお金を守るためだけの結婚が増えて、その際にもしも子供が好きでもない偽装結婚をした夫婦間で産まれたら、子供もかわいそうですね。
さらにフランスも昔は「独身税」を導入したそうですが、1945年には撤廃されています。
なので、結論としては独身税だけでは少子化対策にはならないということです。
独身税が日本で導入の実現可能性は?
なんかまた独身税が話題になっているようですが、この記事に書いた通り、何の控除もない独身者は家族持ちに比べて税関連負担が高く、その割合は奇しくも家族世帯の子に対する教育費の割合と同じです。子がいない分を国庫に入れてるので実質独身税を負担しているのと同じです。https://t.co/CWjgwzaPYV pic.twitter.com/KHNrc3iuQN
— 荒川和久@『「一人で生きる」が当たり前になる社会』新刊発売中! (@wildriverpeace) July 2, 2020
「独身税」の日本での導入可能性は結論からお伝えすると、可能性は極めて低いと思われます。
その理由としては、現時点では日本には「独身税」はありませんが、すでに配偶者控除や第3号被保険者など、独身者に比べて、結婚されて家庭を持っている人の方が、より優遇されている事実というのは案外多くの人の意識から薄れているものです。
結局のところ、税金の流れてとしては、独身者の方から結婚している人やお子さんのいる家庭の方に流れていることも「独身税」を反対する人は気づいて欲しいと思っています。
その事実については子育ての大変さや、少子化を防ぐための国に対する尽力という面で見ても全く反対はしませんし、もっと厚くしても良いとは思うのですが、「独身税」はちょっとニュアンスが違いますよね。
なので、「独身税」を導入するのであれば、様々な事情によって独身でいる人たちの言い分としては、すでにある結婚されていたり、子供を持つ家庭に対する優遇(配偶者控除や第3号被保険者など)を一度まっさらにしてからでないと公平では無いという意見もささやかれています。
ただでさえ「独身税」は不評を買っているのに、導入するとしたら、今まで長年練り上げてきた配偶者控除などを始めとした家庭を持つ人たちへの税制の優遇措置すら叩かれてしまう可能性もあるめ、日本での「独身税」の可能性は極めて低いと考えられます。
そうなる可能性は極めて低いとは思いますが、どちらにせよ「独身税」が導入されることによって、結婚したくても経済的に困窮している人に新たな税を課すことで余計に結婚が遠のくのは過去のフランスやブルガリアの事例で学んだ通りではないでしょうか。
結婚したくても経済的な余裕が無いのに、そこから「独身税」でお金を取るという意味を考えると、どうしても反対はの意見を支持したくなってしまいます。
独身税が炎上する理由や日本での実現可能性のまとめ
今回の記事では「独身税」が炎上する理由や、日本での実現可能性について紹介させていただきました。
「独身税」が炎上する理由としては、独身者への配慮が全くもって欠けているという事実もありますが、過去には家庭を持つママさん達が少子化対策の1つの案として行政に要望をしただけでも苦情が殺到したこともあります。
さらに、歴史的に見ても、ブルガリアでは「独身税」は大失敗に終わり、結婚率や出産率は減った上に、税金対策としての偽装結婚も増えてしまい負の連鎖が絡み合い、望まれて生まれる子供の割合が減るという最悪の結果に終わっているようです。
今の日本では、3組に1組は離婚すると言われている結婚生活ですから、結婚している時は「独身税」を大賛成しておきながら、離婚して独身になってしまったら、意図せずして賛成をしていた「独身税」を徴収される人も現れるでしょう。
まだ「独身税」がどのようなものかは判明されていませんが、シングルマザーやファザー達は子供もいて生活苦しくても独身である以上、徴収されるとしたら結構ひどいシステムじゃないでしょうか。
これでは自分のクビを自分で締めるというか、国としては卵を産む鶏のクビを締めているような税金の徴収法になると考える人も多く、個人的にもなるほどと思いつつも、大反対です。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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